伊勢神宮に初詣した後、あつた蓬莱軒に行った。
1月2日の夜のことだ。
あつた蓬莱軒は、熱田神宮前にある神宮店と本店には何度か行ったことがあって、相当混むことは予想して出かけていった。
松坂屋の10階に上がると案の定凄い行列で、案内の女性に名前を聞かれた上で、「2時間以上待つと思いますがよろしいですか?」と確認された。
神宮店では席につける予想時間の記載された整理券を配っているのに、松坂屋ではずっと列に並ばせるんだと思い、案内の方に「整理券方式とかでは無いんですね」と確認すると、「お時間になっても来ない方がいらっしゃるので並んでもらってます」との返事だった。
そんな状況で並びながら、果たしてこの方式は、誰が得して誰が損してるのかということを考えるきっかけとなった。
松坂屋店の席数は90席、待ち時間2時間、店での滞在時間1時間、席の埋まってる率を75%とすると、90席✕75%✕2時間=135人の待ち列。
松坂屋の10階に135人の何もしない人を拘束してるわけだ。
一方で、デパートがなぜ最上階にレストラン街を設置するのは言うまでもなくシャワー効果を期待してのこと。
にもかかわらず67.5人/時間の人を拘束してるのはあまりにも非効率では無いだろうか?
あつた蓬莱軒松坂屋店の営業時間は、
平日 昼 11:00~14:30
夜 16:30~20:30
土日祝日 11:00~20:30
未確認だが1月2日の営業時間が土日祝日と同じ通し営業だとすると10時間半の営業、仮に行列ができる時間帯を半分の5時間に見積もって、675人/日の人を無意味に拘束してるわけだ。
整理券方式にしてこの675人を店内に2時間買物させることを松坂屋は思いつかないのか?
実際に買物するのが10%の67.5人、1人あたり10,000円使ったとすると675,000円の売上を失ってる。
1年52週間で、104回の土日曜日があるので、70,200,000円の売上機会損失、この他にも祝日、正月などの特殊事情を含めるともっと高額の機会損失となっているはずだ。
売上機会損失だけではない。
案内の担当者はざっと見るだけで5人ほどいたので彼らの人件費と生産性の無い仕事につかされるストレス、待たされる客のストレスと再来店する意欲の低下。
小売の素人が待ち時間の間に思いつくままでも計り知れないデメリットがある。
これを整理券方式や、SMSでの通知方式に改めるだけで、従業員の側にも顧客の側にもメリットしか無いと思うのだが如何なものだろうか?
そして行列させるのであれば、大型ビジョンでも設置して、エンターテイメント番組+広告を流すくらいのことすれば良いのにとも思った。
デパートの経営者ってホントに知恵を絞って売上を上げることを考えてるんだろうけど、残念なことに大企業病みたいなことが起こってるんだろうなと考えた待ち時間でした。
◆補足1、実際に並んだ時刻
並び始め、17:15
入店、19:35
退店、20:25
◆補足2
松坂屋南館は10階建てのうち3フロアをヨドバシカメラ、2フロアをH&Mにテナント貸ししてるので、この2社に対しても機会損失してる。
◆補足3、松坂屋さんのお問合せから簡単に機会損失だよねってメールしたお返事
令和2年1月2日
謹啓 平素は格別のご愛顧を賜り厚く御礼申しあげます。
弊店の蓬莱軒にご来店頂きまして、誠にありがとうございます。
その際に、2時間以上待ちという大変長いお待たせをさせ、ご不便をお掛けいたしました
ことをお詫び申しあげます。
改装により席数を増設させ、お客様をなるべくお待たせしないように努力して参りましたが、
なかなか改善されず申し訳ございません。
お待ちのお客様の列対応につきましても、検討を続けて参る所存でございます。
ご提案は、貴重なご意見として今後の改善に向け、参考にさせていただきます。
謹 白
松坂屋 名古屋店
営業3部 レストラン担当 マネジャー
なんかズレてるんだよなぁ
まぁ、櫃まぶし自体は美味しかったから満足なんだけどね。